1855 - 1960:家族経営企業の誕生

USMは1885年、ウルリッヒ・シェアラーによって金属加工および錠前業の会社として設立されました。工場と本社はスイスのミュンジンゲンに建てられ、現在もここにあります。


20世紀初頭になると、窓用金物、蝶形丁番や精密加工された鋼板の生産にも携わるようになりました。

1960年代:世界的な家具事業を開始

1961年に創業者の孫ポール・シェアラーが同社に入社し、シェアラー家の3世代目としてUSMの経営を担いました。チューリッヒのスイス連邦工科大学で工学を学んだ彼は、USM所有の工場や本社を近代化することを固く決意します。彼は建築家フリッツ・ハラーに新しい工場とオフィス用パビリオンを設計するよう依頼しました。


1963年、ハラ―とシェアラーは、様々な製造プロセスや業界の変化に容易に適応できる柔軟性をもたせた鉄骨モジュラー建築システムを採用して工場と本社を建設しました。それと同時に、家具も建物同様、個々の部分としてではなく、同社の工場やオフィスの多様なニーズに応じて調整できるよう、新しい建物のモジュール性と汎用性に合わせたモジュラーシステムの家具を開発しました。このシステムの要は、エレガントで独創的なボールジョイントでした。彼らは1965年に、この特許を申請します。


当初は、USMのオフィスでの使用のみを意図していましたが、汎用性、耐久性、デザインの面において、そのシステム家具はすぐに注目を集めました。その結果、1969年に、フランス、パリにあるロスチャイルド銀行のために600台のワークステーションが発注されました。以降、USMハラーの商業生産と販売が始まりました。

1970 - 2000:世界的な企業へ

20世紀後半、USMはビュール(ドイツ)、シャルネ・レ・マコン(フランス)、ニューヨーク(米国)に子会社を設立し、世界中に販路を広げました。そして、1998年、ハンブルク(ドイツ)に初のUSM直営ショールームをオープンしました。


1989年には、カスタマイズ可能で高さ調節付きのテーブル、USMキトステーブルを発売しました。その後すぐに、シェアラー家の4世代目であり、現CEOのアレキサンダー・シェアラーが経営に参画しました。

2001 - 現在:デザインと環境保護のリーディングカンパニーへ

USMハラーは、2001年にニューヨーク近代美術館(MoMA)の永久コレクションに加えられます。モダンクラシックデザインの象徴的存在として、その地位は揺るぎないものとなりました。


2007年、同社はグリーンガード認証を取得します。これは、同社の製品は化学物質や微粒子の排出が少なく、屋内の大気汚染を減らす取り組みをしていることを証明するものです。USMの家具は、グリーンガードの厳しい基準を満たす最初のヨーロッパ製品でした。


また、2002年にニューヨークに米国子会社の本部を新設、2008年に東京そして2015年に英国に子会社を設立するなど、USMは世界中でその存在を拡大し続けています。近年には、直営ショールームをパリ(フランス)、東京(日本)、ロンドン(英国)、デュッセルドルフ、ミュンヘン、シュツットガルト(ドイツ)にオープンしました。


そして2015年、USMハラーは誕生50周年を迎えました。