真の循環性の実現 – USMとサスティナビリティ

耐久性、汎用性、そしてタイムレスなデザインは、USMのDNAです。当社は、長寿命で、お客様のライフスタイルに合わせて組み替えや拡張が可能な家具を提供しています。その適応性に制限はありません。また、使用する材料や製造方法、およびそれらが生み出すエネルギーや排出に関して、非常に高い基準を設定しています。

当社の展望 – 完全な循環型ビジネスの実現
当社の核となる価値観とデザイン原則はすでに完成しているため、最短の時間で最も影響を与えることができると判断した分野に注力していきます。当社は、当社の製品以外の部分にも循環性の原則を広げていきたいと考えています。つまりこれは、製品開発から製造、コミュニケーションからサプライチェーン、オペレーション、そして従業員の専門知識に至るまで、会社全体で循環性の原則を採用することを意味しています。持続可能性に対する当社の取り組みは、次の4つの側面に焦点を当てています。


製品 – 耐久性と循環性
製品の寿命が長ければ長いほど、環境への影響は少なくなります。USMは耐久性のある製品を製造しています。機能の多用途性、耐摩耗性素材、優れたクラフツマンシップ、後方互換性、普遍的なデザインのすべてが、USM 家具が何世代にもわたって使用できることを保証します。すべての家具は、お客様のご希望に合わせて個別にプランしたオーダーメイドのアイテムです。そのため、当社では廃棄物を最小限に抑え、決して余剰がでないようにしています。私たちの製品は再構成が可能で。すべての使用部材を慎重に解体し、チェックし、再組み立てします。当社の製品は耐用年数に達したときにリサイクルが可能ですが、これが実際に行われることはほとんどありません。USM製品の中古市場は非常に大きいからです。当社の収益の約92.2%を占める2つの製品ライン(USMハラーとUSMキトスM)は、「Cradle to Cradle」認証を受けています。これは、エネルギー、生物多様性、材料への責任および社会的公正に対する企業のアプローチについて、厳しい審査に基づいて付与されます。

製造 – 社会的責任と説明責任
意識の高い責任のある製造に対する当社のアプローチとして、まずはこれまで通りスイスの本社を拠点に業務を展開するということが挙げられます。すべてのUSM製品は、創業の地であるスイスのベルン郊外にあるミュンシンゲンの工場で製造されています。当社の製造プロセスは、あらゆる段階で最大の安全性、エネルギー効率、そしてほぼ完全なリサイクル可能性を目標に慎重に構築されています。当社が使用するクロムのほぼすべては、従来の6価クロムよりも環境への害がはるかに少ない3価クロムです。パウダーコーティングは、最先端の設備で、溶剤や鉛などの重金属を使用せずに製造されています。

人 – 社会の公平性と多様性
当社のように品質を重視する企業にとって、社員と職場文化を尊重することは、道徳的にも経済的にも理にかなっています。人権の尊重は当社の文化に根付いています。USMの職場環境は、相互の尊重と寛容、男女平等の賃金、多様性に富んだバリアフリーのオフィスを特徴としています。当社には、会社のあらゆる部署から事業に対するアイデアを歓迎する文化があり、次世代の有能なエンジニアやデザイナーに投資もしています。また、積極的に専門的能力の開発を奨励しており、従業員の健康と福祉をサポートしています。こうしたことすべてが、平均以上の社員のロイヤルティと非常に低い変動率をもたらしています。USMのグローバルでの平均雇用期間は11.5年(スイス本社では15.5年)です。

非営利団体のFONDATION USM は、世界中の文化と科学の分野で個人と組織を奨励および支援しています。プロジェクトの中には、新進のデザイナーにスポットを当てた「HUE+MAN Design Competition」や、イノべージョンを促進するためにアートおよびデザインを学ぶ学生に毎年授与される「USM Design Grant」があります。


当社は、Cradle to Cradle Institute によって社会的公正に対して「シルバー」の評価を受けています。


排出量 – できるだけ早くゼロを目指して
当社では、温室効果ガス排出量の削減に対する差し迫った必要性を認識しています。また、民間企業に対してパリ協定に沿った排出量削減目標の設定を支援する意欲的な気候変動対策パートナーシップ「Science Based Targetsイニシアティブ(SBTi)」への準拠を約束しました。


当社の取り組みとしては、製造施設の屋根に太陽光発電パネルを設置しました。これによりミュンシンゲンで使用される電力の73%は再生可能エネルギー源から提供されています。バイオマスの導入は、オイルへの依存をほぼなくしました。また、照明をLED照明へ変更したり、社用車を電気自動車へ変更したりしています。


やるべきことはまだたくさんあります。最初の炭素監査の結果から科学的根拠に基づいたプロセスを使用して、最も効果的かつ迅速に影響を与えることができるのはどこかを決定し取り組みます。


詳細は、2020-2021年度のサスティナビリティレポートをご覧ください。