William Fan

ベルリン/ドイツ

ドイツのファッションデザイナーであるウィリアム・ファンは、2015年に自身の名を冠したファッションブランドを設立しました。ファンはヨーロッパと中国のスタイルを作品に融合させ、二つの文化の間に特別なつながりを創出しています。彼のポートフォリオには、プレタポルテ、レザーアイテム、靴、アクセサリー、インテリア用品などがあります。モジュラー家具システムのUSMハラーは、彼の作品展示で繰り返し登場し、新しく改装された彼のオフィスにも採用されています。

ウィリアム・ファンとUSMのコラボレーションは、2023年初めに開催されたベルリン・ファッション・ウィークでのポップアップショップでUSMが使用されたのが始まりです。

このコラボレーションは、2023年7月にマルティン・グロピウス・バウ(美術工芸博物館)で開催されたファッションショーでも継続され、キャットウォークでのプレゼンテーションの一部として、USMハラーで構成された背の高いユニットにスタジオ・リロのフラワーアートが組み合わされ、空間的な演出がされました。

ブランド設立の経緯を教えてください。どのようにしてファッションデザインに興味をもって、いつビジネスを立ち上げたのですか?


子供の頃、おしゃれをすることが大好きでその楽しさを知りました。服はすぐに自分自身を表現する手段になりました。音楽とともに、ファッションは私にアイデンティティを意識させ、自分自身のスタイルを生み出す力を与えてくれました。オランダのアーネムにあるArtEZ芸術大学で学位を取得した後、ファッション業界で3年間働き、その後ベルリンのヴァイセンゼー芸術アカデミーで修士課程を修了しました。その後、卒業コレクションで独立し、2015年に正式にWILLIAM FANブランドを立ち上げました。

どのような経験や影響が、あなたのデザインキャリアを形成してきたと思いますか?


中国移民の子供として、またディアスポラの中で育ったことは、私にとっては普通のことでした。けれど、時が経つにつれ、自分自身や家族の文化に対する認識がどんどん変わっていきました。香港はじめ中国を旅して、見慣れた世界に新たな発見をしました。私の作品にはアジアの影響が強く、ヨーロッパとアジアの価値観のバランスを常に模索しています。性別分離というトピックも大きな役割を果たしています。私たちはこれまでの二元的な考えで区別するのではなく、男女の区別がない、いわば新しいグレーゾーンに自分たちを見出しています。私の考えでは、衣服は性別で分けられるべきではありません。

あなたの服の特徴について教えてください。


一言でいえば、定番のアイテムにひと工夫加えたワードローブです。カジュアルでありながらエレガントな要素を持っています。私の目には、機能性、安らぎ、精巧さで人々を魅了し、グローバルに通用する新しい現代的なスタイルを生み出したと映っています。本当に小さなディテールが大きな違いを生むのです。私たちはシーズンという概念を持っていません。コレクションはつねに進化し、互いを高め合っています。私たちは、8年前にデビューしたスタイルを今でも販売しています。

USMとコラボしようと思ったきっかけは何ですか?


USMは、一見するとオフィスや家庭で使用される家具なので、ファッションショーという場面に取り入れることは、とてもエキサイティングなことだと思いました。USMはまた、コンセプチュアルな空間で際立つ存在感を持っています。

USMの採用は、あなたのデザイン哲学をどのくらい反映していますか?


私にとってUSMは最も個性的な家具のひとつです。デザイナーとして、その耐久性、機能性、モジュール性にとても興味を持っています。USMとコラボレーションする前から、私はすでにUSMの家具を所有していて愛用していました。結局のところ、優れたデザインとは、お客様に安心感を与え、柔軟性、合理性、機能性を備えたものであるべきだと思います。USMはそのすべてを提供し、統一されたセッティングの中で個性を発揮します。このコンセプトは時代を超越しており、何十年もの間、オフィスや家庭に多くの秩序をもたらしてきました。持続可能性はデザインと品質から始まり、USMの成功はその原則の上に成り立っていると確信しています。

ブランドの今後について、どのようなビジョンをお持ちですか?


自分の拠点を作りたいですね。自分のワールドを作って、たくさんのアイテムに挑戦してみたい。ファッションは私たちのコアビジネスであり、これからもずっとそうだと思います。一ヶ月前、セレクトギフトショップFAN PLAZAを立ち上げました。モダンなステーショナリーやアンティークなオブジェ、ヴィンテージの古書・雑誌に出会えるお店です。将来的には、このスペースでアート、音楽、デザインをフィーチャーし、ゲスト・パーソナリティを迎える予定です。私は常にデザインを理解し、演出する新しい方法を探しています。


Photographer: Clemens Poloczek (ignant)

USMハラーをご検討の場合は、このサイト上にある3Dシミュレーションソフト『コンフィギュレーター』を使って、ご自身でデザインを試してみることができます。人気の定型品は公式オンラインショップですぐにご購入いただけます。デザインのご相談は、USM東京ショールームまたは最寄りの正規販売代理店へお気軽にお問い合わせください。